全校生

ふるさと水紀行~せっきりとみずしるべ~

管理者学校

8月6日(日)

8月最初の日曜日です。青空は広がりましたが沖縄近辺にある台風のせいでしょうか、さわさわと涼しい風が吹き抜ける朝を迎えました。今日は高阿津地区の伝統行事である川遊び「せっきり」の日です。今年は環境省の「みずしるべ」という事業とのコラボになりました。

「せっきり」は古くから伝わる行事で、昔は全国から集まった人たちで賑わったそうですが、近年は少子高齢化の波を受けて、徐々に規模が縮小されてきました。それでも地域の方々が一週間前から草刈りをしたり川をせき止めたり、用水路の掃除をしたりと大変な時間と手間をかけて準備を進めて下さいました。校内で子供たちに参加を呼びかけたところ、1年生から7年生の11名が参加を希望し、集合時刻の8時少し前になると、網やバケツを抱えた子供たちがお家の方と一緒に意気揚々と集まってきました。

代表の方のお話を聞いてから、いよいよ子供たちのために準備された水が少なくなった用水路に入りました。透明な水の中にはピチピチとはねる魚の姿が沢山見えて、夢中になって魚を追いかける子供たちの歓声が響き渡りました。水しるべの御指導をされている大学の先生や環境省の方々、市役所の関係者も沢山お出でくださって、目を輝かせてはしゃぐ子供たちを笑顔で見守ってくださいました。

初めて挑戦した子供たちも、あっというまにコツを覚えて魚を網ですくっています。ひとすくいで3匹も入っていたりするので、しまいには網を投げ捨てて素手で魚を捕まえていました。「せっきり」のすごいところは、すべて天然物だということです。箒川の支流へ流れる水が農業用の用水路に引かれているのですが、その水の流れと共に天然物の魚たちも一緒に流れてくるそうです。魚などを放流して行うつかみ取り体験とはまったく質が異なります。

カジカや鮎、イワナといった魚だけではなく、ナマズや(手の平サイズの)カニやエビ、ヤゴなど数え切れないくらい様々な水生生物が次から次へと捕れるので、こどもたちは大興奮。見たこともないような巨大なオニヤンマまで捕まえてしまいました。こんなに多種多様な水生生物が生息する川は水がきれいな証拠だそうです。活動中は、大きな子が小さな子の方へ魚を追って捕りやすくしてあげたり、自分が捕まえた魚を惜しげもなく譲ってあげたりと優しさがいたるところにあふれていました。

しばらく魚取りを楽しんだ後は、なかがわ水遊園のスタッフの方から捕まえた魚たちについて楽しいワークショップをして頂きました。匂いを嗅いだり触ったり、間近で細かい部分を観察したりと、「へえー」「ほんと?」「すげー!」などの歓声が次から次へと上がりました。それを見守る大人達も知らないことばかりで、子供たちと一緒に楽しく説明を聞くことができました。説明を聞いた後には、グループになって水や魚や虫などの身近な自然について自分達の考えをまとめました。下野新聞の記者さんにインタビューされていた子もいました。

豊かな自然に囲まれて例えようのないくらい楽しい時間を過ごした子供たちです。大人も童心に返って一緒に楽しむことができました。指導者の方から「みんなはこの風景をどう思う?」とたずねられて、「ふつう」と答えた子がいました。生まれたときからこの美しい自然を見て育った子供たちには、それが「ふつう」のことなのだと気付かされました。それ自体が本当に幸せなことなのだと思います。

子供たちよ、ここが君たちのふるさとだよ。そのことを忘れないでね。

御指導、御支援頂きました関係者の皆様、地域の皆様、素敵な思い出をありがとうございました。

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